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ソフトバンクアカデミア公開講義 2010.09.28 19:00-21:30

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孫さんの後継者を探すプロジェクト、
「ソフトバンクアカデミア公開講義 2010.09.28」のメモをアップします。
30の質問についてまとめています。

「たった30の質問だが、どちらを選択するかで、確率は10億分の一。
今のソフトバンクは、その結果」と孫さんは言っています。

◎は孫さんが選択した(と思われる)選択肢です。
自分が聞いてて大事だと思ったことをメモしていますが、
もしも内容に誤りなどあったらすみません。

設問1.独占契約に多額の資金要求(資本金1000万、契約金5000万)

A 独占契約を締結し、安定売上確保 ◎
B 締結しないで資金を残す

相手はハドソン。
売り先の口座確保。
どっちみち仕入れに必要な5000万なら生きたお金。
固定費500万を10カ月垂れ流すより良い。

設問2.主力事業が大赤字

A 部分撤退し立て直す ◎
B 撤退

出版事業へ参入(1982年)
PCソフト流通事業との2本柱
8誌中7誌が赤字(2億の赤字)
3か月で黒字化できない雑誌は廃刊
事業は自分の子どもみたいなもの、片足を失ってでも死なせない
半年後、1誌を除いてすべて黒字化
赤字の1誌もリストラせずムックを成功、黒字化
23誌に拡大して事業部全体が黒字化

設問3.突然の病に倒れたら

A 療養に専念し、早期復帰
B 病を押して、経営に専念 ◎

実際には両方のMIXだったが、
あと5年の命と言われる中、
病院を抜け出して、大事な会議にはすべて参加した。

設問4.部下の裏切り・離反

A 去る者は追わず
B 懸命に留意する ◎

ソフトウィング事件

設問5.既存事業とカニばる事業開始

A 既存事業をより強化
B 減益になっても参入 ◎

設問6.不振JV(JointVenture)撤退時の損失

A 応分に負担
B こちらで負担 ◎

マイクロソフト ロス・ペロー
ソフトバンク上場前に数10億を個人で借金して背負う

設問7.赤字会社に100億投資

A 投資すべき ◎
B 投資しない

100回に1回は投資するときがある。
先行きが悪くなる赤字なのか、良くなる赤字なのか。
いい赤字が、100回に1回ある。
Yahoo!がその事例だった。
Yahoo!Japanは60%、
イギリス、フランス、ドイツは30%出した。
売上は1%だが、99%の時間を注ぎ込む。

設問8.海外からの強敵参入

A 強敵とJV
B 自前で対抗 ◎

ebayに対するヤフオク。
アメリカでは負け、日本では買った。

設問9.買収直後の危機的状況

A 危機の克服に集中
B 売却先を探す ◎

時価総額2000万で3000万(ZIFF DAVIS、COMDEX)の買収をした。
危機の克服に集中するか、インターネットに集中するかの選択。
出版もソフト流通も既に興味がなかった。
売却してインターネットに注ぎ込みたかった。
キングストンも。3社で5000億突っ込んで全部安く売った。
それでもインターネットに注ぎ込みたかった。
上場直後に、これから10年は利益度外視を公言。株価暴落。

設問10.不振事業のJV

A 継続する
B 解消する ◎

ナスダック撤退
スカパー ルパートマードック×孫正義で創業。初代社長は孫正義。
テレビ朝日などから拒絶反応があり即刻朝日新聞に買収額で売却。

設問11.資金不足

A 借り入れ・増資で資金調達
B 戦略事業以外を売却 ◎

Aを選択したができなかった。泣く泣くBを選択。しかし正しかった。
1年で1000億近い赤字を4年続けてしまった。泥沼に近い。
そしてブロードバンド事業に専念した。ソフトバンクの最大の危機だったと言っていい。
Yahoo!Japan以外、売れるものは全部売った。

設問12.ネットバブル防会

A ネット事業縮小・撤退
B さらにネット事業を強化 ◎

ソフトバンクの株価も100分の1に。無茶苦茶。
マネーゲーム ペテン師 嘘つき 泥棒 バブル男 犯罪者 ヤマ師、etc...
ソフトバンクの株主総会史上最長の6時間。最後まで真っ直ぐ説明した。
最後は3分の1以上の人が泣いた。
おばあさんが、旦那の残した1000万の遺産をすべてソフトバンクに注いだ。
あなたの夢を信じたから。しかし悔いはない。今日のあなたの話しを聞いて、
悔いはないと思った。信じているから頑張ってください。
ソフトバンクのピークの時価総額は20兆円だが、その10倍で返したい。
契約ではなく、心意気。目的のために手段を選ばずではいけない。

設問13.道の新規分野への投資

A 小さくスタート
B 大きく投資し市場をつくる ◎

110回に1回は小さくスタートするが、10回に1回は勝負に出る。
ブロードバンドへの挑戦。
当時、先進国で一番遅くて一番高かった。それを変えたかった。

設問14.事業立ち上げ直後の危機

A 継続する ◎
B 撤退する

ブロードバンド事業。当時3割の境界線を越えていたが、撤退しなかった。
当時は99%ブロードバンド事業に集中。
3日で100人の人材を集める。人間なら誰でもいい。それがYahoo!BB
徹夜を続けて2001年開業、3日で100万件の申込み、開通せず苦情が殺到。
株価が100分の1に落ちた年に始めた。
莫大な費用、お客様、総務省、NTT、四面楚歌。ペテンはげ。
深夜に作業したいがNTTに入れない。エンジニアを10人引き連れてガードマンと大喧嘩。
結果的には入ってしまった。警察に捕まらなかったのが不思議。不法侵入。
NTTは不可能だ、ADSLのような腐った技術は使わないと社長が公言したが、
2009年には、日本は世界で一番安くて速いブロードバンド環境となった。

設問15.突然の不祥事発生・報道リスク

A 報道リスク回避
B 顧客への説明を最優先 ◎

約452万件の顧客情報が流出、恐喝事件へ発展。
悪に屈しない、ウソをつかない。
反対を押して社長自ら記者会見を開き2時間15分質問に答えつくした。
逃げないことが大切。
それまで社員に関して性善説で運用していたが、性悪説に管理体制を変更。

設問16.大量採用すべきか

A 一気に採用し、事業拡大へ ◎
B 徐々に採用し、リスク回避

Yahoo!BB社員1700名のときに3000名の新卒採用(2005年)。
まだ大赤字を出していたとき。
情報漏洩は派遣社員から発生した。
だからロイヤリティの高い正社員にシフトした。

設問17.プロ野球球団を持つべきか

A 本業以外には手を出さない
B 必要な投資として実施 ◎

買収して3年は失敗だと思っていた。毎年2、30億の赤字。
買収した一番の理由は、携帯事業をやると決意していたから。
つまり、ソフトバンクの名前でBtoCをやることを決めていたから。
ソフトバンクというブランドを一般消費者に浸透させる必要があった。
が、しかし、こうなると(優勝すると)、経営戦略は関係ない。
手放しません(力強く)。

設問18.海外進出

A 自前での展開
B パートナー戦略 ◎

この希望でパートナー戦略を進めているのはソフトバンクくらい。
普通は自前主義。

設問19.不公平な規制に従うべきか

A 規制を遵守
B 戦う ◎

2000年~何度も携帯事業新規参入を申請
2004年、総務省を提訴。総務省出入り禁止になる。
2005年、1.7グガヘルツ帯への参入が認められる。
大臣、局長を相手に怒鳴り机を叩く。
当時の総務大臣が麻生さん。

設問20.減益事業を買収すべきか

A 買収すべき ◎
B 買収すべきではない

100回に98回は下がらないと買わないが、
100回に2回は減益が止まる、あるいは逆転すると考えて買う。
ボーダフォンジャパンの事例。2兆円払っちゃった。
買ったあとにアンケートしたら、3分の1が解約する。
買収の事実を事前に公にできなかったため、アンケートのしようがなかった。
MNP後に安く買いたたく

設問21.驚愕の負債を伴う新規事業参入

A 行うべき ◎
B 行うべきでない

ボーダフォンを買収するのではなく、自前で参入もできた。
総務省を訴訟してイーモバイルと同じ電波を得た。
携帯事業参入3つの選択。自力、他社買収、MVNO。

設問22.現金買収か、株式交換か

A 株式交換で買収
B 現金買収 ◎

欧米のほとんどが株式交換で買収。
2兆円の現金買収は日本史上最大。アメリカを含めても史上2番目(当時)。

23.買収先企業との統合

A 相手企業を尊重
B 一気に融合 ◎

最初の頃はすべてAをとった。
しかし、ジフデービス、コムデックス、キングストン、日本テレコム、青空銀行、全部失敗した。
契約上は、ソフトバンクはソフトバンクモバイルに対して債務保証をしていないが、
実際にはそうはいかない。不退転の覚悟。経営に対する責任。正しいと思うこと以外やらない。
妥協しない。仲良しくらぶにしない。

設問24.リストラはすべきか

A 実施すべき
B 実施すべきではない ◎

本当にやばいときはやるべき。会社を生き残すことが先決。
しかし、その最後の判断は滅多にやってはいけない。

設問25.激しい価格競争を仕掛けるべきか

A 利益確保のため行わない
B シェア確保のため行うべき ◎

毎回やっていては会社がもたないが、要所ではやるべき。
ただし、滅多にやっていいことではない。

設問26.戦略的パートナーの選定

A 条件の厳しいナンバー1 ◎
B 組みやすい相手

マイクロソフト、シスコなど。

設問27.天下りの受け入れ要請

A 業界慣行として従う
B いかなる場合でも断固否定 ◎

100年間天下りは受けません。

設問28.30年後時価総額200兆円

A 目標として掲げるべき ◎
B 具体的な目標を明言すべきではない

無責任ではいけない。
昔から大ボラを吹く癖があるが、
今まで、大きな大ボラで実現させなかったものはない。
すべて予定期限より早く実現してきた。そういう自負心がある。
19歳の時に、1日5分働いて100万稼ぐ、そう明言した。
先に公言する。追い込んで、そして達成する。
絶対にやるという決意と、絶対にやれるという自信で公言する。
背丈を越えるものを大ボラという。しかし自信の範囲だから公言できる。
抽象論だけでは追い込み方が足りない。

設問29.後継者の選抜・育成

A 自社内で育成
B 社外から募集 ◎

社内、社外を問わず、最も適した人を選抜するための最大限の努力をする。
後継者の使命 年平均17%成長 10年で5倍。ざっくり年率2割成長。
2010年 2.5兆円
2020年 10 兆円
2030年 50 兆円
2040年 200 兆円
情報革命で人々を幸せにすることが本質の本質。

設問30.創業者の考え方の踏襲

A 踏襲する ◎
B 踏襲しない

9割は踏襲してほしい。
習慣や習わしは無視していいが、本質の本質は9割踏襲してほしい。

以上。

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